7月になったら「暑い…。」8月は「もっと暑い…。」(中の人は暑さ寒さに弱いひ弱人なんです(^^ゞ)
10月に教室の発表会と他イベントがあり、準備などで9月より慌ただしくしていました。
気が付いたらもう11月!
大変!展覧会が終わってしまう!急がなくては!会期ギリギリとなりましたが、やっと伺えました。
展覧会のパンフレット
伺った日はそんなにお天気が良い訳ではなかったので紅葉は今一つ映えませんでしたが、秋の箱根、久しぶりの森の香りをも堪能することが出来ました。良かったです。
パンフレットには「イギリス留学から帰国した作家は、ベルリンへの留学経験のあった若き音楽家の日本での生活に想いを馳せ、自分の姿と重ね合わせて制作した」
と書かれていました。そうだったのですね。
私は留学経験はないので規矩士、そして鈴木様の気持ちは察することしかで出来ませんが、留学の時の気持ちはきっと昔も今も変わらないのでしょう。
1930年(昭和5年)にベルリンから帰国した田中規矩士、そして結婚して1934年(昭和9年)にあの邸宅を建てました。その家にはめられていた窓。あの窓から規矩士、そして妻のすみこは外を眺めながら、いろいろな想いに浸ったことでしょう。
それはなんでもない日常の景色から、あのベルリンでの日々が透けて見えたり、規矩士亡き後、すみこがその面影を見たり、たくさんの学生、生徒さん、アシスタント先生が集って「楽しいけど忙しすぎる日々のため息」だったり。太平洋戦争中での緊迫した恐怖も、あの窓からの景色にあったかもしれません。
他の作品も面白いものが多く、作者鈴木のぞみ様のアートに触れて想像力で遊ぶ、楽しい一日となりました。
展覧会の様子。入り口
会場内。この展示も鈴木様が手掛けられたのだそうです。鈴木様の作品世界がより鮮明に表現されていて、ステキな空間でした。
何より鈴木様によってあの窓が「永遠の命」を授かったこと。きっと天国で田中規矩士・たなかすみこ夫妻も喜んでいると思います。鈴木様、ありがとうございました。
他の鈴木様の作品たち。作品と見る人が同時に映り込む。めちゃくちゃ面白いです。ちょっと感動してしまいました!時空を超えるというか。
古い屈折望遠鏡だと思われますが、覗くと外の景色ではなく、イギリスのグリニッジ天文台の報時球が見えます。報時球とは天文台にあって、この報時球を望遠鏡で見ることによって時刻を知ることが出来るのだそうです。その景色が見えるような作品となっていました。
窓のひび割れが面白いです。
あの田中邸の窓を横から。ちなみにこの窓の横の紐は、窓を吊り下げていたものだそうです。上に滑車があって、窓を上下に動かせるようになっていたのだそうです。この仕掛けは設計者大友弘に由来するとか。作品になるとこの紐が良いアクセントになっていると感じます。
入り口
あまり天気が良くなかったので映えませんが、錦秋の候となっていました。