田中規矩士・たなかすみこ夫妻の記憶 β版

まずは右側サイドバー(スマホタブレットはスクロール)の「はじめに」からお読みください。情報が順次更新されていますので、「更新記録」も読んでいただけますようお願い申し上げます。

35.田中規矩士ものがたり2-7「嗚呼憧れの欧羅巴。規矩士伯林に行く」7ベルリンの思い出の記5

9枚目

f:id:tanakairoonpu:20211229032608j:plain

殊に期待している演奏会を聴く場合に会場まで来て最早切符売り切れとあると全く恐感せざるを得えませぬ。会場には開演間際でなければ入場出来ません。あまり早く行っても会場は電気もついていないし、なんとなく淋しいので、ちょっと心配させられます。中で立ち働く連中は大抵いずれも燕尾服をつけた老人共ですから、驚かされます。中にはちょっとプロフェッサーといった顔をしている奴もいます。

 

演奏は必ず定刻にはじまりますが、ベルリンの人でもかなり遅れて入って来る者があります。これは誠に不愉快ですが、中に(読み切れない?)どこの国でも困難なようです。聴衆は一般に質素な服装でやってきます。中には華美な者もないことはありませんが、大体からいうと、地味でしょう。ザールはいつも同じように相当の入場者があります。毎日五カ所のザールで同時刻にあるとしても入場者はどこも相当あるようです。ピアニストの数は男女同じくらいで、どちらも人気がさかんです。おそらくピアノリサイタルの数は最も多いのではないかと思われます。満員の時は聴衆をステージにまで入れることがあります。これは大家の妙技を目の当たりに見る事が出来て、実に愉快です。このことは日本にはあまり数のないことでしょう。ピアノ演奏者は一般的に多くの曲目を弾きません。またはあまり目新しい曲目をも弾かぬようです。クラシック、モダン、いずれも上手に配列されます。就中最も多く弾かれるのは(9枚目終わり)

規矩士先生!「就中最も多く弾かれるのは」何ですかー!!!

 

残念なことにここで切れているのです。この続きはどこにあるのだろうか?

 

パイプオルガンに感動し、たくさんの演奏会に足を運び、そして充実したレッスン。街中に音楽が溢れている「ベルリンの街」。

規矩士の盛りだくさんのベルリン滞在が目に浮かぶようだ。

ホールで使われるピアノ、スタインウェイとスタインウェヒは何か違うのだろうか?(ご存知の方、情報をお寄せください)